ウイグル人を助けたい!問題をわかりやすく解説:我々にできること

どちらかというと海外のニュース、とりわけ中華人民共和国による不法行為について報道して来なかった日本のマスコミでも、最近は「ウイグル問題」を見かけるようになってきました。

ここにきて大きな国際問題になっているウイグル人に対する中国共産党政権による「非人道的行為」も関係するウイグル問題とはどのようなものなのでしょうか。

その歴史的経緯と現在まさに起こっている様々な問題について解説します。

ウイグル人を助けたい

記事の内容

  • ウイグル人を助けたい:そもそもどんな民族か
    チュルク系遊牧民族の子孫
  • ウイグル人と中国との関り
  • 中国によるウイグル統治政策
  • ウイグル人の美人と結婚
  • 臓器移植の噂
  • 欧米を中心に広がる「ジェノサイド」認定
  • ウイグル人を助けたい:問題と日本の関り
    問題を取り上げる【ABEMA】
    ほとんど報じない【マスコミ】
    政治家の消極的姿勢
  • ウイグル人弾圧の恩恵を受けているのか?ユニクロ
  • 我々にできること「署名活動」
  • 総括

執筆:KOJI
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ウイグル人を助けたい:そもそもどんな民族か

これまではあまり聞くことがなく馴染のなかった「ウイグル人」という名前です。

日本は島国であるがゆえに、他の民族を意識することはないのですが、大陸の場合ひとつの部族が複数の国にまたがって生きている事例も少なくありません。

まずはウイグル人がどのような民族なのかと、いま彼らの身に何が起こっているのかを解説します。

ウイグル人を助けたい:そもそもどんな民族か

チュルク系遊牧民族の子孫

ウイグル人は4世紀から13世紀にかけてユーラシア大陸中央部で活動していたチュルク系遊牧民族の子孫と言われる民族です。

チュルク系民族とはトルコ系民族とも言われ、西はトルコ共和国から中央アジアにかけて居住しています。

そのチュルク系民族のウイグル人ですが、人口は約1,000万人といわれイスラム教を信仰するムスリムです。

チュルク系遊牧民族の子孫

現在は中国の新疆ウイグル自治区や、カザフスタン・ウズベキスタン・キルギスといった国で生活しています。

実は「ウイグル人」という呼称は古代から現在まで連続して使われていたものではなく、1908年オスマン帝国で起こった「青年トルコ人革命」の影響を受けた人たちが、「偉大な祖先」を用いることでアイデンティティ高揚のため”復活させた”民族名なのです。

ソビエト連邦が緩やかな民族別自治の方針を掲げ、中央アジア「民族的境界画定」政策を進める中、1921年に正式に「ウイグル民族」を名乗ることが決定しました。

ウイグル人と中国との関り

現在の新疆ウイグル自治区に昔から多くのウイグル人が居住していたのですが、清朝の侵略を受け1875年に清の支配下に入り新疆省という行政区が置かれました。

その後、辛亥革命や国共内戦などによる中国の混乱もあり、ソ連の影響も受けながら漢民族の支配者による「事実上の独立状態」が1949年まで続くことになります。

中国共産党と国民党による内戦の大勢がほぼ決した1949年、中国人民解放軍が新疆へ軍事侵攻し、中華人民共和国によって統合されました。中国政府によって民族名称は「ウイグル族」と正式決定されるとともに、このころから「新疆生産建設兵団」という名の漢人による大量入植がおこなわれました。

1950年当時は7%ほどだった漢人の比率は20世紀の終わりには40%を超え、駐留する人民解放軍や治安維持部隊をあわせた人数ではウイグル人を上回るとさえ言われています。

中国によるウイグル統治政策

1966年に始まった「文化大革命」の混乱は新疆ウイグル自治区にも及び、モスクの破壊や武力闘争などもおこりました。文化大革命が収まった1980年代以降、ウイグル人の中で自治拡大や一部では独立を求める動きが広がり、暴動やテロが頻発するようになっていきます。

2014年4月30日に「ウルムチ駅爆発事件」というテロ事件が起こりましたが、当地を習近平国家主席が訪れた直後だったこともあり、ある意味ウイグル人弾圧の口実を与えてしまったのかもしれません。中国政府は「テロとの戦い」を名目に徹底した管理体制をひき、人権を踏みにじるような統治を行っています。

とくに悪名高いのが「新疆ウイグル再教育収容所」と呼ばれる強制収容所(中国政府は”職業訓練センター”と称している)です。

国連人種差別撤廃委員会の報告では多数のウイグル人が逮捕状なしで拘束され、「再教育」と称する洗脳政策が行われているとしています。

2018年の報告によると、収容所に拘束されているウイグル人は100万人を超えていると言われています。

中国によるウイグル統治政策

ウイグル人の美人と結婚

ウイグル人には美人が多いといわれていますが、そんな女性たちも中国政府によるウイグル統治政策の犠牲者です。

同化政策といわれるウイグルの中国化のため、漢人と強制的に婚姻させられたり、収容所でレイプ被害をうけたり、数々の非人道行為が報告されています。

ウイグル人の美人と結婚

臓器移植の噂

中国政府による人権弾圧はそれだけで十分非難するに値するのですが、近年になってさらに非人道的な行為が行われていることが明るみに出ました。臓器移植は多くの国で行われており、普通であればドナー(臓器提供者)を見つけるまで数か月以上かかるものです。

しかし中国では金さえ払えば数日、場合によっては数時間でドナーが見つかるといわれ、この点について多くの疑念が持たれていました。

多くの情報や告発者によって、中国では拘束されたウイグル人や中国政府が非合法組織としている「法輪功」の信者などから無理やり臓器を摘出して、医療関係者へ売り渡すという、なんとも恐ろしいことが行われているのです。

報告によると、中国政府は2017年に全ウイグル人の遺伝子検査を行い、生体臓器のデータベースに登録して、いつでも臓器を提供できる体制を築いているというのです。中国政府は公式にはこの「臓器収奪」を否定していますが、公的なドナーをはるかに上回る移植手術が行われている事実と、多数の証言・告発を勘案すると限りなく黒に近いと言えるでしょう。

欧米を中心に広がる「ジェノサイド」認定

ジェノサイドとは「国民的、人種的、民族的、宗教的な集団の全部または一部を破壊する意図をもって行われる行為」と定義されており、有名な事例ではナチスドイツによる「ホロコースト」とも呼ばれる、ユダヤ人へ対する絶滅政策があります。

ここまで解説してきた中国政府によるウイグル人への弾圧行為や同化政策などはジェノサイドと呼ばれるに十分な「人道に対する罪」と言えます。

2021年1月、アメリカのトランプ政権は中国政府によるウイグル人に対する行為を「ジェノサイド(集団殺害)であり、人道に対する罪」であると認定し、その後のバイデン政権もこの決定を引き継いでいます。

このアメリカのジェノサイド認定には多くの欧米諸国も同調しており、中国政府へ非難のケガ大きくなっています。しかし当の中国政府は激しく反発し、これらの事実をまったく認めていません。

ウイグル人を助けたい:問題と日本の関り

これだけ欧米諸国で問題視されているウイグル人へ対する「人権蹂躙」ですが、少なくとも日本の政治家やマスコミは積極的な発言をしないばかりか、「見て見ぬふり」と言われても仕方のないような姿勢です。

ウイグル問題と日本とのこれまで関りや、政治家やマスコミの問題点と、日本人はどう向き合えばよいのか考えましょう。

ウイグル人を助けたい:問題と日本の関り

問題を取り上げる【ABEMA】

中国の横暴に対して何故か及び腰なマスメディアのなかで、ABEMAの放送ではウイグル人の問題だけではなく、既存のマスコミが「極右的思想」というレッテルを貼りそうな内容も取り扱っています。

日本人がウイグル問題を知るきっかけの中には「ABEMAで知った」という方が一定数いるのは事実で、「ウイグル人が語る中国収容所の実態」など衝撃的な内容も報道されています。

ほとんど報じない【マスコミ】

日本の多くの報道機関について言われていることですが、ジャーナリストとしての本分を忘れ、事実を報じない若しくは事実を捻じ曲げる報道をしています。全ての報道機関とは言えないまでも、その多くが「中国共産党に都合の悪い報道」をしないのではないかと疑念を持たれており、一部では中国共産党の影響を受けているのではとさえ言われています。

実際に中国共産党は外交の一環として、政治・軍事・経済・文化への浸透工作を仕掛けていると言われており、オーストラリアへのそうした工作活動が明るみに出たのも最近の話です。

大っぴらに表面化する話ではないのですが、日本の多くのマスコミの報道姿勢には不自然さを感じざるを得ません。

政治家の消極的姿勢

中国共産党による人権蹂躙へ国際的な非難が高まる中、日本政府や外務省の動きは異様なほど消極的な印象を受けます。2021年1月にアメリカ政府がジェノサイド認定を発表し、欧米諸国が経済制裁などの対応を強めても、「意思疎通を続けながら、状況の改善に向けた責任ある行動を強く促していく方針」という対応にとどめているのです。

日本の消極的対応にはいくつかの原因が指摘されており、自民党の二階幹事長に代表される親中派議員へ配慮されているとか、経済への影響を恐れているとか、さまざまな理由が取りざたされています。しかし「人権」にかかわる分野での曖昧な態度は国際的な評価にも悪影響を及ぼし、けっして国益にかなうことではありません。

ウイグル人弾圧の恩恵を受けているのか?ユニクロ

2021年1月、アメリカ税関当局がユニクロのシャツの輸入を差し止めていたことが、その年の5月になって判明しました。

輸入差し止めの理由は「中国の新疆ウイグル自治区での強制労働をめぐる輸入停止措置に違反した疑いがある」ということでした。

ウイグル人弾圧の恩恵を受けているのか?ユニクロ

分かりやすく言うと、ユニクロが強制労働によって生産された綿花を使うことで、中国の人権弾圧に加担している疑いがあるとの指摘です。

実は、強制労働への関与を疑われた日本企業はファーストリテイリング社(ユニクロ)だけではなく、日立製作所、ソニー、TDK、東芝、京セラ、三菱電機、ミツミ電機、シャープ、任天堂、ジャパンディスプレイ、パナソニック、無印良品(良品計画)、しまむらの計14社に及びます。

ユニクロに対してはフランスでもNGOの告発により、2021年6月から「人道に対する罪に加担した疑い」でフランス検察による調査が始まっています。欧米先進国では一企業とはいえ、人権無視では事業の継続は難しい時代だと言えるでしょう。

我々にできること「署名活動」

このように悲惨な状況に陥っているウイグル人なのですが、直接影響を受けないとはいえ知ってしまった以上「知らないふり」をすることは、ある意味「人権侵害」に加担していることと一緒です。では我々日本人がウイグル人を救うための手立てはないのでしょうか。

抗議の活動としては弱いことかもしれませんが、世界ウイグル会議が中心となって署名活動をおこなっています。

世界ウイグル会議とは、ウイグル民族の「民族自決権」を主張している組織で、本部はドイツのミュンヘンに置かれています。

署名活動の中心は日本での「日本でのウイグル人権法の成立を求める請願」です。このウイグル人権法とは2021年6月にアメリカで成立した法律で、ウイグル族に対して不当な拘束などの人権侵害が中国当局によって行われているとして、この人権侵害に関わった中国政府高官ら当局者に制裁を科すものです。つ

まりこれと同様の対応を日本政府に求める活動なのです。

総括:ウイグル人を助けたい:現在進行形の非道な問題である

ここまで解説してきたとおり、ウイグル問題というのは今現在起きている人権蹂躙であり、現代のジェノサイドなのです。欧米諸国の激しい非難がある一方で、日本政府や外務省、さらにはマスコミもダンマリなのが日本の現状です。

先ほども述べたとおり「知っていながら知らない顔をするのは、その非道を認めたも同じ」なのです。出来ることは限られていますが、多くの方に知ってもらうよう努力すべきだと考えます。

 

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